当院で可能な検査

尿検査

尿は体内を巡った血液の老廃物であるため、体のさまざまな情報が含まれています。
尿一般検査(尿定性検査)では、採取した尿を試薬紙につけて色の変化をみます。この検査で糖、タンパク、潜血、白血球(濁り)などがわかります。
さらに尿沈査では、遠心分離して尿の中の有形成分を底に集めて顕微鏡で観察します。これにより尿の内容物についてより詳しい情報が得られます。
この検査で赤血球(血液細胞)の数や形、白血球数、細菌の程度や菌の形態、特には異型細胞がわかります。尿潜血が陽性であっても沈査でみると明らかな出血がないということがありますし、細菌感染症の際には菌の形態がわかると原因菌の種類が絞られ、適切な薬を選ぶのに役立ちます。異型細胞は癌を疑わせるものであり、これをみたら癌がないかさらに他の検査で検索する必要があります。

当院ではシーメンス社のクリニテックステータス(尿定性)、Atellica UAS800(尿沈渣)を採用しています。

血液検査

超音波検査(エコー)

ゼリーをつけたブローブという機器を皮膚にあてて臓器を観察します。
体に無害で診察室ですぐに行うことができます。

  • 腰にあてて

    腎臓に腫瘍や結石がないか、尿管の流れが悪くないか(水腎症)をみます。

  • 下腹部にあてて

    前立腺の大きさ(前立腺肥大症)、残尿量、膀胱に腫瘍や結石がないかをみます。

  • 陰嚢にあてて

    精巣への血の巡り、水が溜まっていないか(陰嚢水腫)、精巣に腫瘍がないかをみます。

当院ではキャノン社の新機種 Aplio go(2022年発売)を採用しています。

膀胱内視鏡検査

スコープを尿道の先端の口(外尿道口)から入れて尿道、前立腺、膀胱を観察します。
軟性ファイバースコープ(胃カメラと同様の形状)ですので大きく足を開くことなく検査可能です。この検査により尿道狭窄、尿道腫瘍、前立腺肥大の形状、膀胱腫瘍、膀胱結石、膀胱の壁の状態(凸凹になり痛んでいないかどうか)などがわかります。血尿の原因精査としても重要な検査です。
当院では世界初シングルユース(使い捨て)内視鏡を採用しており、毎回新品の滅菌済みスコープを使用することで感染リスク低減を図ります。

当院ではAmbu社のAmbu aScope 4 シストを採用しています。

尿流量測定検査

検査機器を備え付けたトイレに排尿すると排尿時間、排尿量、尿の勢いが数値化した形でわかります。さらに排尿の最初から最後までの勢いをグラフ化してどのような出方をしているか評価します。排尿後には超音波で残尿測定を行うことで排尿状態がよりよくわかります。

当院ではTOTO社のフロースカイを採用しています。

CT

検査台の上に寝ているだけで台が動いて数分で撮影が完了します。
泌尿器科領域では腫瘍や結石、外傷、出血、尿路の形態異常、尿路の通過障害などを評価する目的で使用します。

当院ではキャノン社のAquilion startを採用しています。

レントゲン

泌尿器科領域においてレントゲンは、尿管結石や便秘の評価、ときには体に入っているチューブの位置確認目的で使用します。
尿管結石では、診断時に結石の位置、形、濃さがわかり治療方針を決める判断材料にします。治療開始後には結石の位置変化を見るのに有用です。
また子供や高齢者の排尿障害は便秘が原因となっていることもあり、レントゲンで腸の張りや腸内に便の塊がないかを確認します。

当院ではキャノン社のR-miniを採用しています。

当院で可能な検査

泌尿器科疾患を正確に診断するため、当院では以下の検査をおこなっております。